【Pick Up Owner #9 前編】橋本真一|何者でもない僕が「俳優」になれるのは、見ていてくれるファンの存在があってこそ

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2021/12/10 15:00

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2011年のミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズンにて初舞台。舞台を中心に俳優として活動しながら、近年はアニメ、ゲーム、リアルライブ、コミックなどに展開するメディアミックスプロジェクト『ARGONAVIS from BanG Dream!』(※)にて、声優やギタリストとしても多方面に大活躍中の橋本真一。


「お芝居をすることになるなんて思ったことがなかった」という意外な生い立ちから俳優を志した決意や、声優やギターという新しい分野への挑戦、事務所からの独立後まずはファンクラブを作ろうと思った、というほどのファンへかける想いなど、2時間以上にわたったロングインタビューを前後編で掲載する。


(※:2021年11月23日に『ARGONAVIS from BanG Dream!』より『from ARGONAVIS』へとプロジェクト名の改称が発表されたが、インタビューは2021年11月上旬に実施したため本文中の表記は『ARGONAVIS from BanG Dream!』のままとする)


★後編はこちら


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■親の期待を全て捨ててまでやるなら、しっかり貫かないといけない

ーーー橋本さんは俳優として数々の作品の舞台に立ちながらも、近年は声優やギタリストとしての活動も目覚ましいですよね。


もともとは俳優一本として活動してきましたが、今は『ARGONAVIS from BanG Dream!』に登場するリアルバンド『GYROAXIA』のギタリスト・『里塚賢汰』として、また同作品の声優もありがたいことに担当させていただいています。舞台ではストレートなお芝居からミュージカル、2.5次元と言われるような作品など、幅広く出演させていただいています。


ーーー活動を始めたきっかけはなんだったのでしょうか。


小さいころからテレビが大好きだったんです。いわゆる、テレビっ子。大阪出身なのでお笑いやバラエティー番組も見てはいましたが、ドラマもよく見ていたんですよ。とにかくテレビというものに興味のある子どもでした。


ただ、結構家がお堅いというか。祖父は教師でしたし、父も厳格なタイプ。親戚には弁護士がいる、そんな家系でした。しっかり勉強して、良い学校に行って、ちゃんとした企業に勤めるか公務員になって…というのが当たり前のような雰囲気の中で育ったので、特にそこに疑問も持ちませんでした。なので、芸能の道に行きたいというか、お芝居をしたいなんて小さい頃は1ミリも思ったことはなかったんですよ。


そのうち、高校の文化祭でお芝居の主役をやる機会がたまたまあったんです。あとは、友達が趣味で撮影していたショートムービーに出てみたり。でも、まだ恥ずかしさが勝っていたというか。自分から前へ前へと出るタイプというよりは、あまり目立たないよう隠れているタイプだったので…その文化祭でのお芝居も、友達が「やりなよ」って言ってくれたからやったってくらいで。


でも今思えば、どれも心の根底にお芝居の世界に興味があったからなのかなと思います。当時はまだ全く意識していなかったのですが。


ーーー俳優としての原体験はそこにあるのですね。その後は大学に進学され、在学中に改めて俳優への道を志すことになります。


大学も3年生に上がると、就活が始まりますよね。就活をして、内定をとって、となると、人生の道がそこである程度決まるじゃないですか。そこで初めて「今まで自分が歩いてきた道は、本当に自分が望んできた道だったのか」「家族や親戚が望む道を、ずっと自分でも選んで歩いてきたつもりだったが、本当にそれでいいのか」「自分がやりたいことって、なんだろう」と、疑問を抱きました。


人生の選択の瀬戸際に立つ中で、それまで特に意識はしてこなかったはずの「お芝居」という道に興味がある事に気付いて、とにかく一度だけチャレンジしてみようと思ったんです。その「一度」のつもりで挑んだオーディション自体は不合格だったのですが、それをきっかけに養成所に入ることになり、上京もして。


ラッキーなことに、かなり早い段階でミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズンのお仕事をいただけることになりました。テニミュ(※)が決まるまでは、ダメだったらすぐに地元に帰って就活するつもりだったんです。とにかく親を心配させないようにというのがあったので…。


(※:ミュージカル『テニスの王子様』のこと)


ーーー「公務員や堅い職業への就職」と「俳優」とはかなり振れ幅がありますよね。ご家族に反対はされなかったのでしょうか。


今となっては俳優の道を選んだことに後悔はありません。ただし、それは今だから言えることであって。学生の頃に父親を病気で亡くしているので、橋本家に男は僕一人。経済的な余裕があったわけでもないから、早く就職して母親には楽をさせてあげたいと思っていたんです。女手一つで育ててくれた母への恩返しのためにも、大学へ行ってちゃんと就職しようと。


そう思って生きてきたのに、俳優という経済的な安定とは全く逆の道を行く選択をした。当時は母もかなり心配だったみたいで。父が生きていたら「チャレンジしてみなさい」って言うだろうから、と強い反対はしないでくれましたが…自分でも、最初の数年は内心、迷いがありました。


けど、今まで「周りの期待を考えずに、自分の意思で、自分のやりたいことをやる」ということをやってこなかった分、自分の選んだ道に対する熱意というか、覚悟はありました。今まで頑張ってきた勉強や親の期待を全て捨ててまでやるなら、しっかり貫かないといけない。ある意味第二の人生のスタートでもあったので、その覚悟というのは今もモチベーションになっています。



■「1ミリでも社会に貢献できるか」を考えて芝居に向き合うようになった

ーーー当初、「俳優への道を選んだことに迷いがあった」とのことですが、いつ「俳優を志してよかった」と思えるようになりましたか。


キッカケはいくつかあるのですが…比較的エンタメ要素の強い作品に出演する事が多かった中、それとはまた別のベクトルの、人の心の深い部分に触れるような繊細な表現に重きを置いた作品にいくつか出逢ったのが大きかったと思います。


どんな作風にもそれぞれの素晴らしさがあると思うんですけど、人の深いところを表現して突き詰めていくようなお芝居をする事の楽しさというか、それを表現して届ける意義みたいなものをすごく感じて、自分の中でもやりたいお芝居の趣向の割合が変動していきましたし、俳優という道の捉え方も少し変わった気がします。


ーーーその、転機となった作品について詳しく伺わせてください。


特に大きな転機となったのは2014年に上演された『AGAIN!』(※)という作品です。お芝居を始めた最初の方はやっぱり、「お芝居が楽しいから」「ステージが好きだから」「自分が興味があるから」やっている、という思いが強かったんです。


(※:劇団PEOPLE PURPLE『AGAIN!』脚本・演出 宇田学 2014年12月17日~23日、大阪HEP HALLにて)


僕の役は、サンタクロースの末裔の『栗栖燦太(くりすさんた)』。サンタクロースの起源には「人生を好転させるきっかけとなるコインを、一人の人間に渡す」という説があるそうで、それをもとにした作品でした。燦太はある日突然サンタクロースの末裔であることを告げられて、その役目を果たさねばならなくなるんです。「お前が誰か一人だけを選んでコインを渡しなさい」と言われるんですね。


作中には様々な不幸な人が出てくるのに、コインは一枚しかないから、誰に渡すかを選ばなきゃいけない。でも、燦太は誰か一人を選ぶ事でなんて出来ない!「サンタクロース」として誰か一人だけを幸せにするのではなくて、一人の人として全員を幸せにしよう!と行動します。


その不幸な人の中に、心臓病の女の子が出てきます。彼女が助かるには移植手術が必要で、そのために燦太は街頭演説をして募金を募るんです。お芝居ではありますが、客席に向かって必死に演説をしました。そうしたらある日、客席からお客さんが舞台上に上がってきてくれて、本当に募金をしてくれたんです。


そんな、お芝居の中の募金活動に直接お金を入れてくれるなんて…いくら真剣にやっていたとしても、想像もしていなかったんですよ。驚きと嬉しさで、思わず舞台上で涙が出てしまったのを今でもはっきり覚えています。「お芝居だとしても、本気でやれば人の心に届くんだ」と実感しました。


ーーーそれは…想像するだけで鳥肌が立ちそうです。


それだけじゃないんです!その心臓病の女の子というのにはモデルがいて、実在する女の子なんですね。実際にその子のためにロビーでは募金箱を置いていたり、グッズの収益を一部寄付したりして。だから、ステージでいただいた募金もその一部とさせていただいたんです。


それが、千秋楽の次の次の日。12月25日に、本当にモデルの女の子の手術費用が集まったんですよ。そしてアメリカに行って、手術を受けることができ、命を繋ぎ止めた。そうなったときに、自分が必死で本気になってお芝居をして伝えようとしたものがお客さんの心に届いて、募金という形になって彼女の命を繋げるための役に立てたんだと思えて…「これが僕がお芝居を続ける理由だ」とはっきりと感じました。


もちろん今も楽しくてお芝居をしているという気持ちもあります。けどそれだけじゃなくて、想いを届けた先の人にどう受け取ってもらえるかだったり、心を動かせる力だったり…もっと広く言えば、「1ミリでも社会に貢献できるか」を考えてお芝居に向き合うようになれて、やっと俳優という道を選んでよかったと胸を張って言えるようになりました。



■アコースティックギターでの伴奏から一転、ロックバンドのリードギターに

ーーーここからは『GYROAXIA』での活動についてもお聞きしていきたいと思います。今までのお話を聞いていると、学生時代から精力的にバンド活動をやっていてその延長線上で…という形ではなさそうな。


GYROAXIAではリードギターを担当していますが、『ARGONAVIS』のお仕事をいただくまで、ほとんどアコースティックギターしか触っていなかったんです。音楽を聴くこと、歌を歌うことは好きでしたが、楽器を演奏するということへの熱はあまりなくて。だから最初は、ギターで伴奏しながら歌うためにちょっと練習してみようかな、みたいなところで。


学生時代にフォークソング部に所属していた母が昔使っていたアコースティックギターを譲ってもらったのが…たしか高校生の時ですね。そこで初めてギターというものに触れましたが、あくまでも歌の伴奏のためと思っていたので簡単なオープンコードが弾けるぐらいまでしか練習もしなかったんです。

部活もやっていたので、家で時間のある時に触るぐらいでした。


大学に入ってほんの少しだけ軽音サークルで歌ったりもしていたんですが、何しろ途中で上京してしまったので。役者を始めてからは自分のイベントだったり、『陽だまりチャンネル』(※)の前身である『橋本真一のShinichi Excelsior Channel』で弾いたりという機会こそありましたが、どれもほぼ伴奏どまりでした。


(※:ニコニコ生放送 橋本真一の『陽だまりチャンネル』


仕事としてじゃないとなかなか本気になれなくて(笑)せっかくちょっとは弾けるのに、もったいないなあという想いはずっとあったものの…明確に必要にかられる事がなく。ということで、ニコ生で毎月弾き語りを始めました。自分へのプレッシャーじゃないですけど、仕事として毎月やると決めて、やるしかない状況にしたりして。


ーーーここまでは全部アコースティックギターですよね。ですが今担当されているのはロックバンドのリードギター。かなりかけ離れていませんか?


そうなんですよ!『橋本真一のShinichi Excelsior Channel』はテーマが「EXCELSIOR」、「常に向上する」「常に向上心を持つ」だったので、じゃあギターも、と頑張っていたわけなんですが…いざGYROAXIAというバンドが始まってみると、僕の担当するリードギターというのは単音でメロディーを弾いたりギターソロを弾いたりするパート。しかもロックバンドなので、結構激しめの曲で。もう…それまでのアコースティックギターとはまるで違う楽器なんです!(笑)


ギターという意味では同じではあるんですが、そもそも持ち方や弾く位置、指の使い方などまるで違いますからね。今まではコードだけを弾いていたので、完全に別の楽器をやっている感覚です。


ーーー『ARGONAVIS』のオーディションを受けた時は、俳優としてのキャリアはあっても声優やギタリストとしての経験はほぼなかったと言ってもいいのですね。不安はなかったのでしょうか。


オーディションを受けた時も決まった時も、正直なところ不安はありました。当時は「自分は俳優である」という認識が今と比べて特に強かったので「俳優の仕事の一環として、バンドがある」「いくつかある仕事のうちの一つとして、ギターがある」という意識があって、そのようなスタンスでバンドをやっていけるのかは、自分でも不安でした。


けど、アコースティックギターを「触ってきていただけ」という状態にコンプレックスもあったんです。コードしか弾けないようなレベルなのに、プロフィールには「特技:ギター」って書いていて…。ずっと心のどこかで「これは本当に特技なのか?」と引っかかりを感じていました。


だからこそ、いつか自由にギターを弾けるようになってソロやアドリブをかき鳴らしてみたいという願望は昔からずーっとあって。でも、それはやっぱりすぐにできるものではないですから。自分はあくまで役者である以上、ギターの練習や勉強に時間と労力を割くなら、お芝居や歌、目の前の作品に必要なスキルに対して時間を使いたかったんです。


想いはあっても動き出せないという気持ちがずっとあったので、このオーディションのお話が来た時、チャンスだと思いました。「趣味に時間を使うより、本業に時間を割かないといけない」と思っていた自分に対して、ギターに時間と労力をかける大義名分にもなる。重い腰を上げるいいタイミングだと思いました。


また、声優というお仕事に対しても予てから興味がありました。演劇界の中でも俳優が声のお仕事をする機会も増えてきていたし、逆に声優さんが演劇作品に出演される事も多くなってきている中で、僕自身も自分の可能性を広げていく土壌として、声優のお仕事に挑戦してみたいという想いがあったんです。ギターの事、声優の事、そしてARGONAVISというプロジェクトが持つ可能性に魅力を感じて、オーディションへの参加を決めました。




■「仕事の一部分」としてやっていたはずのギターが「楽しくてやっているもの」になってきた

ーーーギターを「触っていただけ」の状態から始まった『GYROAXIA』は相当大変そうというか。最初からかなり本格的でしたよね。


とても…苦しかったです。さっきも言った通り、自分は役者であり、その仕事の一つが音楽だという認識がなかなか変えられなかったんです。それでも、やると決めた以上はかなりの練習量が必要じゃないですか。


ありがたいことにGYROAXIAの楽曲はSPYAIRさんをはじめとした著名なプロミュージシャンの方に作っていただいたものが多くて。そのプロが作った曲の譜面がそのまま来るので…。


ーーーえっ、そのまま?


そのままなんです。本当にプロの方が作ったものそのまま。どう足掻いても絶対に無理だというフレーズは多少簡略化する事はありますが、基本的にはほぼそのままです。だから当初はエレキギターを始めて数か月の人間がそれを弾きこなさないといけないという状況だったんですよ。


ライブではギターは完全に生で弾いていて、ギター音源を被せることはしていません。もちろん自分の楽器で出せない音は流していますけど、ギターは完全に生なので間違ったらすぐにわかっちゃう(笑)特にリードギターはバレやすい!(笑)もしミスったら全体に迷惑もかかってしまうし、もうとにかく練習するしかなかった。


お芝居のようにずっと何年もやってきていることであれば培った感覚でパフォーマンスできる部分というのも多いですし、そのレベルまでいけたほうが良いものも出ると思うんですが…何しろエレキギターはまだ感覚でやれるようなレベルではないし、そもそも指が思うように動かない。もちろん舞台の仕事もあるので、稽古終わりにスタジオに通いつめたり、逆に稽古の前にスタジオに入ってから稽古へ行くとかもあって。


ギターを楽しんで弾いているというより、宿題というか、課題をこなしているような気分でした。この日のライブまでに弾けるようになっておいてください、みたいな。その課題をこなす為にひたすらギターを弾いているというのは結構キツかったです。


ーーー一般的なバンドとは成り立ちが違いますものね。


でもそうやってひたすら頑張っているうちに、どんどん技術的にできることも増えてきていて。今はGYROAXIAが始まってから2年ぐらい経つのかな。ようやく余裕が出てきてて。あの曲でやった技術をこっちで応用してみよう、とか。そうしたら今まで義務だったギターが一気に楽しくなってきました。


もちろん未だに基礎の練習は欠かせないのですが、音楽理論を勉強し始めたり、スケールを覚えたことで少しですがアドリブができるようになったり。何回もライブを重ねていくうちに、毎回同じフレーズじゃお客さんも飽きちゃうからと「今回はイントロを長くして、フレーズ自体も変えよう」とか「間奏を長くして、ギターソロを変えよう」とか、自分たちでアレンジもできるようになってきたんですよ!


今までだったらギターレッスンの先生に作っていただいたであろうアレンジも自分で作って、それをスタジオでメンバーと合わせて、「ここはもっとこうしたほうがいいんじゃないか」と練ってはまた合わせて、みたいなことができるようになって、バンドとか音楽の楽しさに改めて気づきました。


そのうち、「仕事の一部分」としてやっていたはずのギターが「楽しくてやっているもの」になってきて。もちろん僕にとっては俳優業というものが人生で一番大切な軸ではあるのですが、ギターやバンドメンバー、つまり音楽がそこに並列するようになったというか。まだまだ歴は浅いけど、将来にわたってそうなっていけばいいなという存在にまでなったんです。


GYROAXIAも根底はお芝居ありきのバンドなので『里塚賢汰』という役を背負った上で演奏するというお芝居要素はありつつも、俳優業とバンドというのが僕の人生の二軸になりつつありますね。



■経歴も年齢もバラバラなメンバーだからこそ、GYROAXIAではフラットになれる

ーーーバンドメンバーの皆さんともとてもいい関係を築かれているなと感じます。


もうメンバーのことが本当に大好きで(笑)めちゃくちゃ仲が良いんですよ!これは建前でもなんでもなく、毎日グループLINE動いてますから(笑)役者って基本的には2か月くらいでカンパニーが変わってしまうので、その期間は毎日ずっと一緒にいるけど、作品が終わってしまうと解散して、次に共演するまでなかなか会うことがなかったり。


だけどバンドメンバーって、週に一回のバンド練習でずっとコンスタントに会うんです。そんなに一緒に過ごす仲間って、今までなかなかいなかったんです。しかも『ARGONAVIS』という作品は舞台やイベントもあるので、そっちが始まると週に何度も一緒で。


ビジネスライクな共演者くらいの感覚だったらここまでバンドというものを楽しめてなかったんじゃないかな。与えられた譜面を期限までにこなして、当日合わせて本番やればいいよね、程度だったかもしれない。だけど僕らはそうじゃない。本当にメンバー同士リスペクトし合える関係で良かったと思います。


そんな間柄だからこそ、「こういうフレーズを作ってきたんだけど…」っていうのも言えるんですよ。だって…普通に考えたら恥ずかしいじゃないですか!こんなにいろいろ偉そうに言ってますけど、言うなれば僕はまだエレキギター2年生なので(笑)僕はまだまだ音楽の技術も知識も全然足らないから。


それでも意見し会えるのは、プロドラマー、声優、俳優と経歴がバラバラで、それぞれの強みを持っているメンバーが集まったからなのかなと。GYROAXIAというところに集まった時に全員がフラットでいられるんです。


僕が未熟なりにフレーズを考えていっても、「恥ずかしいけど、みんなだったらちゃんと聞いてくれるからとりあえず出してみよう」と思えるんですね。表面的に褒めるんじゃなくて、「もっとこうしたほうがいい」「これは正直良くない」と腹を割って話し合えるのは、バンドメンバーの絆があるからだと思います。


今僕は32才ですけど、30才を過ぎてこんなに新しいことに真剣に打ち込めるとは思いもよりませんでした。しかも学生時代の部活みたいな、青春に戻ったような空気を感じさせる仲間がいるというのは、精神的な面での大きな支えにもなっています。




■俳優のキャリアの延長線上として声優というお仕事を考えていたら、無理だった

ーーー声優といえば、橋本さんも声優としてはこの作品が初挑戦ですよね。やっぱり、普段のお芝居と声だけの仕事は別物ですか?


これもまた、全く違うんですよ。ずっとお芝居はやってきましたから、最初は大変でもどうにかなるかなと思ってたんです。が、いざやってみたら完全に別物でした。今まで舞台で良しとされていたことが声優の現場ではNGになるし、その逆もあるし。家で声の出し方を研究したり、ボイトレに行ってみたりしていましたが、実際にアフレコの現場でマイクの前に立ったらできなくなることもよくありました。


お芝居でも似たようなことはあって、いくらワークショップに行ったり発声練習をしたり台本を読み込んだりしても実際の舞台に立たないと上達しないことはたくさんあるんです。だから、声優もやっぱり実際に役をいただいて、現場で絵を見て他の方の声と合わせて、と経験を積んでいかないと自分が思うような成長は難しいのかなと思います。


なので、自分の中での反省点や気付きを次のお仕事に活かすという意味でも『ARGONAVIS』というコンテンツの中でずっと同じ『里塚賢汰』として、アニメだけではなく映画やボイスドラマなど、声のお仕事を続けられているのはとても幸運なことだと思っています。


ーーー昔からドラマはよく見られていたとのことですが、アニメはあまり見てはこなかったそうですね。


自分は生身でお芝居をする役者だからと邦画やドラマなど、実写作品を見る機会が多くて。自分が舞台版に出演した作品以外はあまり触れてこなかったんです。ですが、GYROAXIAのメンバーにオススメの作品がないか聞いて『進撃の巨人』を見始めたら、ハマりました。もう二周してます(笑)それ以来他のアニメも見るようになりました。

映像的に実写では絶対に描けないシーンだってアニメならできる。アニメだからこそ出せる世界観だったり、そこで生まれる感動があると気付いたことで、さらに声優さんへのリスペクトも深まりました。


俳優のキャリアの延長線上として声優というお仕事を考えていたら、無理だったと思います。声優として、全くの新人だという気持ちでやらないと。やっぱりそこは別物だと捉えてからやっと少し成長できるようになったかなと感じていて。


別物だっていうことをちゃんと認識して、リスペクトを持って、「何が今の自分には足りないのか」っていうのを考えるようになってから、少しずつですけど…ちょっとずつ変われてきたのかなというのはありますね。


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■橋本真一/PROFILE

1989年10月9日生まれ。大阪府出身。

「メサイア‐黎明乃刻‐」、ミュージカル「GODSPELL」、ミュージカル「RANGER‐レンジャー‐」などに主演の他、ミュージカル・コメディ「ラヴ」、5 Guys Shakespeare Act1:[HAMLET]、リアルファイティング「はじめの一歩」The Glorious Stage!!、「僕のヒーローアカデミア」The ‟Ultra”Stage、ミュージカル「赤毛のアン」など多数の舞台に出演。

また、連続ドラマJ『極道めし』レギュラー、映画「ソングドリーマーズ☆」主演等、映像作品でも活躍。

2019年にメディアミックスプロジェクト『ARGONAVIS from BanG Dream!』で声優デビューし、連動するリアルバンド「GYROAXIA」ではリードギターを担当している。


====Information================


デビュー10周年記念配信イベント

SHINICHI HASHIMOTO 10th Anniversary ~from here~




【出演】

橋本 真一

Guest:小笠原 仁 / 日向 大輔

Pianist:今安 志保


【日程】

12月17日(金)

本編  20:00~21:15

FC限定配信  21:30~22:15


【配信】

ツイキャス プレミア配信

チケット購入ページ

・本編 https://twitcasting.tv/kusuguruproject/shopcart/115253

・FC限定配信 https://shinichi-h.bitfan.id/contents/37402

 (ファンクラブ入会方法 https://shinichi-h.bitfan.id/contents/menu/6144


「この日があるのはあなたが居るから。僕らのアニバーサリー。一緒にお祝いできたら嬉しいです。」


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